PLCの入力カードと出力カードはスイッチング素子の塊
PLCを使う制御設計者は意外と電気の知識を使う機会がすくなることが多いです。それは電気的な設計よりも動かし方と使い方がメインになっていくからです。使い方や動かし方とPLC内のデータ処理がメインの設計になるため、電気的な知識を使う機会が少ないのは自然かもしれません。
ですが最低限トランジスタのスイッチング回路だけは抑えておいたほうが色々と便利です。それはPLCの入力カードと出力カードはスイッチング素子の塊だからです。
PコモンとNコモン踏まえて入出力カードの構成がわかると、ハード回路の中身がよくわかるし誤記も減ります。また三菱電機のFXシリーズの更新の時に、入出力のコモンの構成が違うシリーズを使わざれえないケースがありました。これも取説の内部回路見ながら設計が必要になるので、PコモンとNコモン踏まえての設計変更が必須になってきます。
トランジスタをスイッチング素子として使う場合を簡単に解説
トランジスタをスイッチング素子として使う場合を簡単に解説します。
これを抑えておくだけで入力カードと出力カード(QX41やQY41)が、中で何をやっているかがわかります。
簡単なトランジスタのスイッチング回路のGIFを以下に記載します。トランシジスタをスイッチングそして使う場合は、ベース電流IBを流すとコレクタCとエミッタEが短絡状態となる。これがスイッチの役割をしてOFF⇒ONの動作ができるようになる。
これが簡単なトランジスタのスイッチング回路の仕組みです。これを抑えておくとハード設計時に入力カードや出力カード(QX42やQY42)などの内部回路がイメージしやすくなります。
ベース電流IBを入力側であるセンサが検知したときに流す電流
コレクタとエミッタ間が短絡した時に導通して流す電流を、出力カード側とイメージするとわかりやすいかと思います。
PLCの入力と出力について追記したGIFを以下に記載します。
このトランジスタのスイッチング素子としての、大まかな考え方を掴んでおくと、互換性のないPLCを更新するときなどに大変役立ちます。
以上「トランジスタをスイッチング素子として理解できれば、PLCのハード設計は楽になる。」でした。PLCメインの制御設計者は通信方式や機械関連のことなど、勉強することが多くとても大変だと思います。電気回路的な知識はまずここを抑えておくことをおすすめします。
それではご安全に。
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