公共工事とは、国や地方自治体、独立行政法人などの公的機関が発注者となり、社会資本を整備・維持するために行う工事のことです。建築、土木、電気設備、機械設備など多岐にわたります。これらは税金で賄われるため、公平性・透明性・合理性が強く求められます。
設計と施工の役割
公共工事は原則「設計」と「施工」を分離して行います。
– 設計:仕様書や図面の作成、数量計算、工事費の算定
– 施工:実際の工事、品質管理、安全管理、試験調整
設計を施工と分ける理由は、施工会社が自分に有利な仕様としてしまう可能性を避け、公平な入札を行うためです。
設計施工方式(デザインビルド方式)とは
例外的に、設計と施工を一括で受注者が行う方式があります。これを設計施工方式と呼びます。
### メリット
– 工期短縮が可能
– メーカーや施工会社の技術が仕様に反映されやすい
### デメリット
– 発注者側に高度な監督能力が必要
– 仕様が曖昧だと期待した品質と異なる可能性
この方式は特に高度な技術が必要な設備工事、例えば変電設備や水処理設備などで採用されやすいです。
従来方式と設計施工方式の比較
| 項目 | 設計・施工分離方式 | 設計施工方式 |
|—|—|—|
| 設計者 | 発注者が選定した設計者 | 施工者が設計を実施 |
| 入札タイミング | 設計完了後 | 基本要求書作成後 |
| 工期 | 長い | 短い |
| 技術提案 | 制約多い | 自由度高い |
発注者の役割と求められる能力
設計施工方式の場合、発注者は「何を求めるか(要求性能)」を明確に記述する必要があります。
必要となるスキル:
– 性能発注能力(“どんな結果を求めるか”を言語化する力)
– 設計・施工内容の妥当性を評価する技術力
– 契約・検査管理能力
まとめ
– 公共工事は税金で行われるため、公平性と透明性が重要
– 原則は設計・施工を分離する方式
– 設計施工方式は高度技術案件や工期短縮が必要な場合に採用される
– 成否は発注者が要求性能を明確にできるかに大きく依存する



コメント