工事写真とは何か
工事写真とは、
「その工事が設計図書どおりに、適切な材料・工法で実施されたことを“客観的に証明”するための記録写真」
のことです。
特に 公共工事やインフラ工事 では、以下が重要視されます。
・出来形(寸法)
・品質(確実な施工)
・安全(保護・養生・施工環境)
を 第三者が後から見ても判断できる状態 にする必要があります。
つまり、『その場にいなかった人でも工事内容が正しく理解できる』ように撮るのが目的です。
工事写真が必要な理由
・証拠性
・検査官・発注者に「確かに施工した」ことを示す
・責任明確化
・トラブル時(不具合・事故・瑕疵担保)に備える
・工程管理
・現場の進み具合や施工品質を自分達で管理する
・請求の裏付け
・出来形・使用材料が妥当であることの根拠として必要
「工程を細切れにして大量に撮れば良い」わけではない
これは 間違えやすいポイント です。
✕ 写真が多い = 良い工事写真
ではありません。
◎ 大切なのは「必要なポイントを押さえているか」
国交省・自治体・企業規格では、通常以下を基本セットとして要求します:
・着工前(施工前)
・何も手を付けていない状態を記録
・中間(根拠となる状態)
・見えなくなる部分(埋設・天井裏・配管内など)は必須
・完成後
・仕上がりの状態を記録
・出来形・寸法確認
・メジャーやスケールを映して寸法が図面通りであることを示す
・材料確認
・材料ラベル・型番・数量など
「細切れにする」というより “見えなくなる部分を確実に押さえる” が最重要
特に電気・受変電・インフラ工事では、
ケーブル端末処理前の絶縁処理
盤内結線前の加工状態
接地線のボルト本締め
埋設管の勾配・砂埋め・深さ測定
など、後から見えなくなるところ が最も重大な証拠性を持ちます。
ここを撮らなかった現場は、
後で何を言っても証明できません。
よくある悪い例
完成写真だけ綺麗に撮った→中身が正しく作られたか証明できない
スケール(メジャー)が写っていない→寸法が出ていない→出来形が証明できない
暗くて見えない・ピンボケ→発注者が判断できない → NG
作業者の顔アップばかり→工事証拠にならない
良い工事写真のポイント
撮影対象がよく見えるように明るく・ピントを合わせる
スケール・型番ラベルを必ず入れる
図面と写真を紐づけられるように整理する
進行に合わせて撮る(後追い撮影は再現不可)
結論
工事写真は「量」ではなく「証拠性」。
特に「後で見えなくなる部分」と「寸法がわかる写真」が最重要。
つまり――
“誰が見ても、その工事が正しく行われたと理解できる写真”
を撮ることが求められます。


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