4–20 mA信号とは何か

4–20 mA信号は、プロセス計装やFA(ファクトリーオートメーション)において広く使用されているアナログ電流ループの信号方式です。温度、圧力、流量、変位などの連続量を電流の値に対応させて送信します。

【電流レンジの意味】

4 mA = 下限値

20 mA = 上限値

スパンは16 mAです。

【4 mAをゼロ点にする理由】

1. 断線時に0 mAとなり異常検出が容易になるため

2. トランスミッタ内部で自己消費電力を確保するため

3. ノイズに対してS/N比を改善できるため

【電流信号が使用される理由】

・配線抵抗の影響を受けにくい

・長距離でも信号劣化が少ない

・ノイズに強く、工場環境に向いている

・アイソレーションや防爆対応がしやすい

【よく使われる例】

温度トランスミッタ、圧力トランスミッタ、流量計、pH計、荷重計など。

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■ 配線構成(2線式の例)

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電源+24V ─ ヒューズ ─ トランスミッタ+

トランスミッタ− ─ PLCアナログ入力(4–20 mA) ─ 0V

・トランスミッタは電流源として動作します。

・PLC側のアナログ入力モジュールは信号を電圧に変換してA/D変換します。

【ループ抵抗について】

トランスミッタには最大許容負荷抵抗が規定されています。

(例) 供給電圧24V、内部損失12Vの場合:

許容負荷抵抗 R ≤ (24 − 12) / 0.02 = 600Ω

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■ PLCでの使用

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PLCには「4–20 mA入力対応アナログ入力モジュール」が標準的に存在します。

【国内メーカー例】

・三菱電機(MELSECシリーズ)

・オムロン(NX/NJ、CS/CJシリーズ)

・キーエンス(KVシリーズ)

・富士電機(MICREXシリーズ)

【海外メーカー例】

・Siemens(S7シリーズ)

・Rockwell Automation(ControlLogix/CompactLogix)

・Schneider Electric(Modiconシリーズ)

・Beckhoff(I/Oターミナル ELシリーズ)

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■ スケーリング例(PLCでの値変換)

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EU値 = EU_min + (I[mA] − 4) / 16 × (EU_max − EU_min)

例:0~100℃レンジ、入力値12 mAのとき

(12 − 4) / 16 × 100 = 50℃

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■ 異常検出

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3.6 mA以下 → 断線/センサ異常

21 mA以上 → 上限異常

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■ まとめ

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・4–20 mA信号は工業用アナログ信号の標準

・PLCには専用アナログ入力モジュールが存在する

・配線時はループ抵抗、絶縁、電源容量を確認すること

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