シンダーコンクリートと軽量コンクリートの解説

シンダーコンクリートとは

シンダーコンクリート(cinder concrete)とは、火山灰や石炭の燃焼残渣(シンダー:cinder)を骨材として使用したコンクリートを指します。特に石炭を燃やしたときにできる「フライアッシュ」や「クリンカーアッシュ(スラグ)」などを混入することが多く、軽量かつ断熱性に優れた特徴を持ちます。

用途と特徴

戦後の日本やアメリカでは、屋根スラブや床スラブの軽量化を目的に多く用いられました。代表的な用途にはRC造建築の屋根スラブ、断熱床、軽量充填材などがあります。

特徴内容
重量普通コンクリートに比べて軽く、約1.6〜1.9t/m³程度
断熱性火山灰やスラグの多孔質構造により断熱効果が高い
強度圧縮強度は低く構造材には不向き
吸水性吸水性が高く乾燥収縮が大きい
耐火性優れるが熱による強度低下に注意

シンダーには未燃炭素分や有害成分(硫化物など)が含まれる場合があり、鉄筋腐食やアルカリ骨材反応の原因になることがあります。そのため近年では使用が減少し、人工軽量骨材コンクリートが主流です。

軽量コンクリートとは

軽量コンクリート(lightweight concrete)は、普通骨材の代わりに軽量骨材(人工または天然)を使用するコンクリートです。構造物の軽量化、断熱性の向上、施工性の改善を目的としています。

骨材の種類

分類骨材名製造方法・特徴
人工軽量骨材エスライト、シルトライト粘土・頁岩・スラグなどを焼成して発泡させたもの
天然軽量骨材パーライト、浮石(軽石)火山性天然材料を粉砕して使用
その他発泡樹脂骨材など特殊用途で採用されることもある

特徴

特徴内容
密度約1.3〜1.9t/m³程度
強度構造材としても使用可能な高強度軽量コンクリートも存在
断熱性熱伝導率が普通の約1/3〜1/5
吸水性多孔質構造により吸水しやすい
使用例高層建築のスラブ、梁、プレキャスト製品など

シンダーコンクリートと軽量コンクリートの違い

項目シンダーコンクリート軽量コンクリート
主骨材シンダー(燃焼残渣、スラグ、火山灰)焼成人工骨材・軽石など
密度約1.6〜1.9t/m³約1.3〜1.9t/m³(用途により可変)
圧縮強度低い(5〜15N/mm²)10〜40N/mm²以上も可能
耐久性やや劣る良好(構造材に採用可)
用途充填、断熱スラブなど建築構造部材、スラブなど
使用状況旧来工法で減少主流(高層建築などで採用増)

シンダーコンクリートは初期の軽量コンクリートとして、主に断熱・軽量充填目的に用いられました。一方、軽量コンクリートは改良が進み、構造材としても使える点が大きな違いです。

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