本記事では、特別高圧受変電設備や配電盤・制御盤に携わる技術者にとって不可欠な「制御器具番号(JEM1090)」について、その意味、歴史的経緯、国際規格との関係、そして現場での実務的意義を踏まえて分かりやすく解説します。
番号そのものは昔に記事で作ったのでそちらを参照ください。
制御器具番号とは何か
制御器具番号とは、受変電設備や制御盤に搭載される計器、リレー、スイッチ、表示灯などに対して付与される番号体系です。図面・盤シール・点検手順書などで共通に使われるため、設備の保守や設計において「共通言語」として機能します。
JEM1090 の正式名称
・JEM1090:制御器具番号(日本電機工業会規格)
歴史的背景
かつて日本では、富士電機、日立、三菱、明電舎など各メーカーが独自の記号体系を用いていました。しかしこの状況では、異なるメーカー設備を扱う現場技術者が図面を読む際、非常にわかりにくいという問題が生じました。
そこで、欧米で広く用いられていた「ANSI装置番号(ANSI Device Numbering)」を参考に、日本国内の電力事情に適合する形で体系化されたのが JEM1090 です。
ANSI装置番号との関係
・保護継電器 → ANSI番号に準拠
・操作・表示機器 → JEM 独自の記号体系が中心
例:
50/51:過電流継電器(OCR)
67:地絡方向継電器
86:ロックアウトリレー
JEM1090 の番号体系の使い方
JEM1090では、機器の種類・機能に応じて番号やアルファベット記号を付与します。
例:
52:交流遮断器(VCB/ACB)
PB:押しボタンスイッチ
HL:表示灯
LS:リミットスイッチ
また、設置場所や系統区分に応じて枝番を付けることで、同種類の機器でも識別できるようにします。
例:52-G01(第1変圧器一次側遮断器)
現場でのメリット
・設備メーカーが異なっても意味が統一される
・図面解読のスピード向上
・保守・更新工事がスムーズになる
・トラブル対応時の状況把握が速くなる
まとめ
JEM1090は「設備設計・施工・保守を共通化するための番号体系」です。特に保護継電器はANSI番号、表示・操作器具はJEM番号が使われる点を理解しておくと、図面解読力が格段に向上します。




コメント