アラフォーになって確信し始める能力の限界
頑張って勉強しても、改善活動しても、標準化に取り組んでも結果が出せない
そんなことの繰り返しです。
こんな感じでダラダラ繰り返してきて、凄腕の技術者にはなれないことを認識してきました。
その理由と今後のスタンスを自戒と備忘のために、書いておきたいと思います。
「何が」「どこまで」「どれだけ」を自分でコントロールできるのか?
仕事は一人ですべての範囲をコントロールできません。
これは当然です。
例えば下に紹介する装置
初っ端に出てくる天井搬送装置ですが、これって作るのが凄い大変です。
確認事項が凄まじく多いです。ぱっと見簡単そうですがそうではない。
①干渉物は無いか
②ルート選定と設計
③運用する環境(食品工場か?半導体工場か?)
④既設改造or新設
⑤走行ルートの了承と干渉物のチェック
もし私が単なる制御設計者であれば、せいぜいできるのは①と②くらいになります。
③〜④は営業と技術営業範疇になるでしょう。あと⑤は機械設計と営業の仕事
ただ若くて勢いがあって、無能な私はこんな感じでした。
①から⑤まで全部改善してやる!
標準化だ!
自分でコントロールできないことまで、改善とか品質アップは不可能です。
とにかく「自分のできること」「コントロールできること」をコツコツやるべきでした。
周りからみたらはた迷惑なやつだったと思います。
あの頃はすみませんでした。余計な仕事増やしてただけでした。
自戒をこめて以下の動画を貼り付けます。
20年前のお前(私)お前のことだ。よく胸に刻め。
そして気づき始める「スーパーエンジニア」にはなれない自分
あがいて頑張って生産性をあげよう
技術者としての技量もあげよう
正にガンダムのような、八面六臂の活躍をする人間を目指していました。
まあ現実は無理だったのですが。
アラフォーになって認めざる得なくなってきた所がこんな感じです。
①PLCのソフトの解読力が弱い。(たまに雰囲気で流用して調整する)
②対人交渉が下手くそすぎる
③検図が雑すぎる
④組織内での根回しが下手
⑤汚れ仕事を断れない
①は言わずもがなPLCを扱う人間としては、必須の能力なのですが未だに解読力が低いです。もうこれはセンスもあるのでしょうがないです。職場の周りを見渡しても、センスあるなしはかなり二極化してきます。
なんならPLCを避けるような仕事をしてPLCを触らないで、制御設計や電気回路設計をしている人がいます。世の中にはPLCではなく、ハードリレーのみで動いている設備は結構あります。
②対人交渉が下手くそすぎる。これも一向に上手になりません。苦手意識はなくなりましたが、理解してもらうと言うより、お客さんに意図を汲んでもらっていることが結構あります。
③検図が雑すぎる。これも本当に苦手です。ペン入れしても見落としをしてしまします。未だに線番号のチェック漏れとかザラにあります。
④と⑤は書いて字のごとくです。
おい丸!!!!
これの書類と工程表作って先方に送って!
あー。・・はい・・
現場責任者あなたでしょ。
自分の不具合くらい自分で直してよ。
これの繰り返しです。もうほんとにこれが疲れる。上手い人ならこれをうまくさばけます。
自分はこれが本当にできない。
今の自分ってスペック的には、ボールくらいなんだと気づき始めてきました。
優秀な技術者になれない確信と、「どうするの?」の自分なりの回答
これから30年以上つづくサラリーマン人生ですが、とにかく優秀な技術者になるという目標は終いにします。自分にとっては身の丈に合わない目標です。身の丈に合わないことをしても辛くなるだけです。
ただ10年以上図面を書き、現場で機械の調整し、調達部門とすり合わせしながらもそこそこやれることの気づきはありました。
それは、上流下流部署の改善の手助けは、ほんの少しだけならできる。ってことです。これ一つするのも凄い難しいし評価もされないことが多いです。
具体的にどこの会社の、何をとは書きませんがぼやかして書きます。
※改善事例書きますが、このオークラのコンベヤではないです。あくまでコンベヤの参考用としてyoutube動画のリンクを貼ります。
こういったコンベヤの設計をたくさんしていたのですが、一番の改善は
渡りの制御電源の線番(マーカーチューブ印字)を共通線番にする
でした。
例:11P1、11N1、11PC1、11NC1→P、N、PC、NC
CはCC-LINKのC
これだけのことですが、現場サイドからはかなり喜ばれました。
線番共通化したの丸さん?
ありがとう!現地で図面確認したり、ケーブル見る手間減らせたよ。
最近老眼で字が見えなくてさ。
良かったです!
(こんな程度でこれだけ喜ばれるんかい??)
半信半疑で始めたことですが、これだけのことで制作サイドからも現場サイドからも喜ばれました。設計やってて評判良かったのこのときだけでした。
続けていればいつかは部分的な「いい仕事」ができる
まだまだ先は長いですが、身の丈にあうこと
自分でコントロールできること
上記を突き詰めていけば行きたいと思います。
できる人になれなくても、続けていればまともなエンジニアになれると信じています。
精進を怠らずに、マイペースに少しはできるエンジニアを目指して頑張っていきたいと思います。
それではご安全に。
まともなエンジニアになれるのは、頑張っても50ちょいくらいかなあ?
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